ここにきて生徒たちの体調不良の話をよく耳にするようになってきました。心配です。手洗いうがいと睡眠はしっかり取りましょう。
勉強において、「覚えないと先に進めない」ということはよくあります。また、多少乱暴ですが覚えてしまえばなんとかなることもよくあります。
生徒が、「ここが『全く』分かりません」ということを言って来たときは、内容が理解できないというよりも、基本的な用語や知識を身に付けていないことがほとんどです。ですから1から解説することはせずに、まずは覚えるべきところを指示します。そして指示通りにきちんと覚えてきた生徒には、少し解説を加えるようにすると、すんなり理解してその後自分で学習ができるようになります。
この場合で怖いのが、生徒の「『全く』分からない」を鵜呑みにして、全部1から教えてしまうことです。生徒はその場では理解して問題を解けるようになるかも知れませんが、「覚える」という作業が無いためにすぐに忘れてしまい、また同じ内容を聞きにきます。それを繰り返しても結局身に付かず、できないままになってしまいます。つまり、この『全く』という言葉は、理解が『全く』できないのではなく、「できるようになろうとする努力」を『全く』していない場合が多いです。ですから、「まずは覚えよう」と。
塾に来て間もない子たちはすぐに聞きたがりますが、しばらく指導していくうちにこの「まずは覚える」ができるようになっていきます。すると「『全く』分かりません」という質問が無くなり学習の質が上がっていきます。なんでもかんでも手取り足取り教えてもらっていると、考える力が奪われていってしまいます。そうなる前に、自分で考えて行動できるような習慣を身に付けて欲しいと思います。