宿題は、「絶対にやって来て下さい。」
私は宿題を出すのがあまり好きではありません。
それは、「宿題をやっていればいいんだ」という惰性が生徒に生まれるからです。出された課題をやるというレールに乗っかってしまうと、勉強に関する創意工夫や試行錯誤をしない、考えることをしないという状態に陥ってしまいがちです。そんな指導を受け続けると、社会に出て「指示待ち人間」なんて言われる人になってしまうような気もして少し怖いです。
ですから本当のところは、塾生には宿題など出さずに、勉強をするならば自習に来てもらいたいと思っています。塾では、自習内容は比較的自由でいいと思っています。得意科目をやりたければそれでいいですし、読書をしに来てくれてもOKです。(今年に入って本棚の文庫本をさらに増やしました!まだ誰も気づいてくれません!)何をしていいか分からなければ相談してくれれば一緒に決めていきます。理科の実験セットもコツコツ増やしているので、そのへんにも興味を持ってくれたらなあなんて思っています。
ですが、自習には来ず。かと言って自宅学習もしない子も残念ながらいます。そういう子たちには最低限の学習量を確保させる為、やむなく宿題を出しています。そうしないと、指示待ち人間どころか、指示を聞いても理解できない・行動できない人間になってしまうという危機感があるからです。背に腹は代えられないですからね。
そんなわけで、私にとって宿題を出すということは、その生徒に対する「セーフティネット」の意味合いが強いです。授業をしたら当たり前に出すというよりも、「出してでも勉強させなくてはヤバい」という感覚です。宿題に出したプリントなど、なんの面白みもない、エキサイティングでもなんでもない作業になります。だから本当は出したくない。でも出さなくてはヤバいので仕方がない。そんなジレンマを抱えています。
それらを踏まえて塾生たちに伝えたいのは、宿題を出されている人は「絶対に」やって来てくださいということです。塾長が出したくないものを出しているというのは、勉強をしない人たちへの最後の砦だからです。これをやったからと言って成績が上がるわけではありませんが、やらなければ確実に下がります。昨日、宿題をやってこなかった生徒がいたので、もくせい塾からのお願いです。
最後に保護者の方へ。
宿題を頻繁にやってこないある生徒に「宿題をやるというのは約束である。その約束を守れないのなら、成績を上げることはできないし、人と人の信頼関係も築けない。よって通塾の意味がないのでやる気が無いのなら辞めてもらっていい。」と伝えました。私が誰かの宿題忘れを咎めるたびに、それを聞いている他の生徒たちへのストレスとなっています。その子たちは私が叱っているのを聞くたびに、一緒になって怒ってくれる(後になって教えてくれます)のでちょっと心強くも感じるのですが、教室内にあまり負の感情を持ち込みたくありませんし、もくせい塾は一生懸命頑張りたい生徒たちだけの空間でありたいと思っています。宿題は、「宿題メモ」というシートに毎回記入させておりますので、「ウチの子大丈夫かしら?」と思ったらチェックしてあげてください。お子様の能力を伸ばす良い環境作りの為にも、是非ご協力よろしくお願いいたします。