いろいろと勉強法を試す前に

そういえば、私は「勉強のやり方」というものを誰かから直接教わった記憶がありません。中学生3年間は塾にも通っていましたが、そこで課題は出されても、その課題の「進め方」は教わったことが無い気がします。

 

講義を普通に受け、課題が出される時は出され(それも毎回ではなく、量もかなり少なかった気がします。)、その後チェックテストのようなものはほとんどなかった気がします。あったので覚えているのは、英語の先生の授業の「その場で覚えろ。今すぐ。」式の英文暗唱と、社会の先生が授業後に行ってくれた、大量の年号暗記くらいです。英単語や漢字などは、テストをした記憶がありません。

 

ですから自分が日頃行っていた勉強は、ほぼ自己流だったと思います。今思うと、本当に無駄が多かったです。とにかく書くことばかりしていたような気がします。定期テスト前には大学ノート1冊分を書きつぶすまで書いて、何でも頭に入れるようにしていました。丸付けした後の直し一つとっても、もっと上手なやり方があったと思いますし、社会科の勉強の仕方は最後までよくわかりませんでした。しかしそうやって無駄なことをたくさんして、その中から勘所のようなものを掴もうとしていたんだと思います。

 

今私が生徒に伝えている勉強の仕方は、自分が塾講師になってから指導法を学び、実践して効果を得られたものを伝えるようにしています。師や先輩方の方法を真似し、本から得た方法を試す中で「この方法は自分でもやっていたな。」とか、「中学生の頃の自分がやりたかったのはこれだったんだな。」と思ったりもします。教える側になって、やっと自分の勉強法の正解を見ている気分です。

 

たまに、中学生だったあの頃の自分が今の自分を見たらどう思うのだろうと考えます。「いろんなやり方を知ったんだね。」と思うのか、「小手先の方法論ばかり身に付けやがって。」と思うのか(^_^;) しかし逆に、今の私が当時中学生だったときの自分を見て思うのは、「書きつぶしたノートの行数は自分を裏切ることは無かったよ。」ということです。どんな勉強法であっても、量をこなすことでしか効果を得られないというのが、私の得た正解の一つです。