反復することを軽んじる子がいます。たいして反復しなくても、できるようになったと過信しています。しかし実際のところ、テストを受けるとそういう子のほとんどが、反復不足による失点を重ねます。
中学や高校の勉強はトレーニングです。反復することが絶大な効果を発揮します。プロスポーツの世界では、年俸1億円の選手ですら、素振りやシュート練習など基礎の反復トレーニングを欠かしません。野球初心者が、「ふーん、バットってこうやって持つのね、振り方はこんな感じか。よし、ホームラン打つから打席に立たせてくれ。」なんて言ってきたらさすがに監督も怒りますよね(^-^;
勉強もそれと同じです。同じ問題を何度も反復して、何も考えずに答えを導けるようになって、初めて「習得した」と言えるレベルです。「1回間違えたけど2回目にはできた」くらいではまだまだフォームは固まっていません。3回、4回、5回と繰り返し、何も考えずに問題文の冒頭を見ただけで解法の手順がパッと浮かぶようにするのが勉強の神髄です。学力トップクラスの生徒は、そういったことが瞬時にできるようになっている子がほとんどです。だからスピードも速いのです。
ですから「一度解いてみて、できなかった問題だけをもう一度解けばよい」という考えも危険です。その段階で素振りのフォームは固まっているのでしょうか。時間の許す限り、できた問題も含めて反復するべきです。勉強の効率化を目指すのは、本当に学力が高まって、そういった基礎問題の経験値が十分溜まってきてからにしなくては、土台がスカスカの違法建築が出来上がってしまいます。
まずは愚直に何度もやり直す。それが、うちの塾に来た生徒たちに課している唯一無二の方法論です。