オール3は真ん中じゃない

「9校中、3校」

 

今回は、少しシビアなお話をしてみたいと思います。上で挙げた数が何を表しているかというと…

 

このあたりの、「通知表がオール3で合格80%圏内」とされている埼玉県立高校(普通科)の数です。(『埼玉県高校受験案内(声の教育社)』調べ)

 

このあたりというのは、「自転車で通える」かなくらいの距離で、越谷市・草加市内の高校のことです。普通科のある高校は全9校。そのうち3校が、通知表の合計27ポイントで合格80%圏内の高校です。

 

これに少し電車に乗ることになる、春日部市・川口市を加えてみると、「19校中7校」となり、もう少し電車を使う範囲ということで、さいたま市を入れると「37校中13校」。三郷市・宮代町・杉戸町を入れると「41校中16校」です。最終的に、「オール3で合格80%圏内」の普通科高校は全体の40%弱しかないということになりそうです。

 

この結果から分かることは、「オール3は真ん中の学力ではない」ということです。通知表の1はよっぽどのことが無い限りつかないので、通知表というのは実質2から5までの「4段階評価」みたいなものです。すると3というのは、真ん中よりも下になります。もちろんテストの順位がちょうど真ん中の人は、よっぽどのことが無い限り通知表に3がつくと思います。しかし、それより良くても悪くても、ある程度の人は通知表に3がつくので、同じ「3」でも、テストの点数では20点以上差が開いていることもあるのです。これを同じ学力と呼ぶには少し無理があります。

 

そして、公立高校入試では多くの人が、ある程度合格を計算して受験プランを立てます。ですから、合格80%圏内の学校を受験する人が多くなります。すると通知表でオール3の生徒は、上記の通り全体の40%の学校の中から志望校を決めることになります。越谷市・草加市の高校の中で進路を決めようとすると、3校の中から選ぶことになります。

 

付け加えると、これらの学校の合格80%圏内の偏差値基準は50未満です。北辰テストの偏差値の中央値はだいたい51くらいなので、学力的に真ん中ではないということは明白です。

 

もう少ししたら3学期の通知表をもらうことになりますが、通知表の3を見て、「まだ真ん中だし」と思っている人は、早急に認識を改めましょう。学力を縦割りに見て評価するのはあまり好きではありませんが、君の思う「真ん中」は、真ん中レベルの学校には道を開いてくれていませんよ。特に、学校の先生から「お情け」で3を付けてもらっている人(平均点より低い得点で3をもらった人)はすぐにアクションを起こしていきましょう。まずはテスト直し、そして1日10分でいいので、毎日勉強しましょう。