公立高校入試の合格発表が終わりました。今年度の受験は全て終了しました。
今年度の受験生たちも本当によく頑張ったと思います。夏休みから数えると、およそ1000時間程、塾で過ごしたことになります。ひとつのことにこれだけ打ち込める経験はなかなかできないと思うのですごいです。
残念ながら不合格になってしまった子も、最後まで本当に頑張りました。通知表や偏差値など、今は数字である程度予測が出てしまいます。その中で「最後まで挑戦する」と頑張り抜きました。その勇気には本当に敬服します。
今の私は塾講師として、「受からなかったのは自分のせい」と気軽には言えません。それは裏を返すと「受かったのは自分のおかげ」と言っているのと同義だと思うからです。そんな都合の良い、キャッチコピーのような言葉では表せないストーリーがありました。そこに私が自己主張する隙はありません。ですから私にできることは、粛々と塾の性能を高める努力を続け、塾に通っている子たちに還元することのみです。今回残念だった子には、これで終わりじゃないということを伝えました。「縁」という言葉がありますが、今回の経験をバネに、縁のあった学校で頑張っていってもらいたいと願います。その中でまた私に縁があるのなら、誠意を尽くしたいと思っています。
合格した子はまず、おめでとうと伝えたいです。しかし、合格したことだけで「何かを成し遂げた」気持ちにはならないようにしてもらいたいです。それは慢心です。そういう子は、高校に入って勉強しなくなります。今回は「縁があって」合格できたけれど、自分の合格の裏にはたくさんの不合格者がいることを忘れないでください。3年後、またそういう子たちと勝負することになります。人の痛みを知り、自分の痛みとすることができるか。それが自分を高めることにつながります。まずは学校の中での勝負で負けないようにしましょう。次のスタートはすでに切られています。