小論文の添削

小論文の添削指導が好きです。

 

扱う小論文はあくまでも試験なので、指導では試験で点が取れるように構成の型などを作ってしまいがちですが、とどのつまり、読み手(採点者)を納得させられるかどうかというところにかかってきます。

 

設問に対して正しく返答できているか、それが理にかなっている内容か。たったそれだけのことですが、高校生がいざやってみると意外と難しいようです。初めて答案などを見てみると論文の形になっていればまだ良いほうで、素っ頓狂で答えになっていなかったり、支離滅裂だったりして、毎年なかなかに「熱い」ものが見られます。それをトンテンカンテンと叩いて形にしていくのですが、私は型にはまった文章よりもこの何も手を加えられていないもののほうが好きで、直してしまうのが勿体ないなと本当は思っています。でも、大学入試で必要なものですからね。

 

人に見せる文章を書くのは難しいです。私も普段ブログを書いていて、どれだけ読み手の読解力に頼り切ってるんだろうかと思っています(^_^;) きっと小論文を学び始めた高校生たちもまずはそれを感じると思います。思っていることを表現しきれないもどかしい気持ち。自分の中では理屈が通っているのに、添削を受けると直しで真っ赤っか。文章ってなんて難しいんだろう。

 

でも練習していくうちに技術が身に付き、自分で言葉を操れるようになってくると今度は「楽しさ」を感じられるようになります。何より自分の文章を「誰かに見てもらえる」ことの喜びを知ることになります。そういえば私も、文章を書くのが好きになったのは大学生になってパソコンを手に入れてからだなと思い出しました。それまでは文章を書くことは苦痛でした。今では人が苦心して書いた文章に偉そうにペンなんていれちゃってますが、かつては私も支離滅裂の素っ頓狂でした(今もそうかも。)。