制空権を手に入れろ

高校生の勉強は、いかに暗記作業の時間を減らしていくかがポイントだと思っています。もちろん暗記をしないのではなく、覚えるべきことを素早く身に付けていくという意味です。

 

高校生になってすぐに感じるのは、「中学生の時とは勉強が違う」ということではないでしょうか。高校では、勉強の進度も難易度もずっと高くなります。ですから中学生の頃のまま、定期テスト前にチョロチョロやればいいかなんて思っていると、初めの2ヵ月くらいで決定的な差が付いてしまいます。何もしないまま1学期の中間テスト前になったら、いざ勉強しようとしても何から手を付けたらいいのかすら分からないと思います。

 

よってそうならないためにも毎日勉強することが必須なのですが、いざやってみると暗記に時間がかかることが分かると思います。英単語、古文単語、社会の用語だけでなく数学理科の定理公式なども暗記が必要になります。それらの膨大な知識を学校の進度に合わせて身に付けていくには、暗記作業の時間短縮が求められます。

 

そこでまずはスキマ時間を利用することがカギになります。電車通学の場合は、通学路の駅から駅までの時間がどのくらいかをつかみ、その時間内でやることを決めるといいと思います。例えば、ターゲット英単語帳を使っているのなら、見開き1ページに大体8個くらいの単語が載っていると思いますが、1個につき2秒を1回の暗記時間と考えて16秒。隣の駅まで5分ならば300秒。見開き18ページ分進められると考えて6ページ×3周なんてことにすれば、およそ50個の単語を3周できます。自分が降りる駅までにここまでやるぞと決めれば、締め切り効果も期待できます。どこまでやるのか、目標を定めることがポイントです。

 

机に向かってイスに座ってする勉強を地上戦とするならば、電車の中などの机の無い場所でする勉強はさながら空中戦です。膨大な暗記を要する勉強はこの空中戦をいかに制するかにかかってくると思います。