どんなに問題を解いても、やはり覚えるべきことを覚えていなくてはできるようにはなりません。今回の夏期講習ではそのあたりの対策に力を入れました。
覚えて欲しいものに関して「覚えておいてね」というのを皆無にしました。覚えるべきものは暗記テストとして必ず課すようにし、暗記に多く時間を割いていきました。私の肌感覚なのですが、偏差値が50~60くらいまでの生徒はたいてい基本的なことが抜けています。覚えて使えるようにするだけでずいぶん力が伸びる子が多いのがこのくらいの学力帯という印象です。ですから、今年は暗記テストの量が例年よりもずいぶんと多かったです。
初めの頃の生徒たちの暗記テストの出来は散々たるものでした。まずきちんと覚えていない。一生懸命勉強してきていても、テストとして試すと再現できない。暗記が弱い子は「一字一句正確に」覚えることをしません。なんとなくできているという程度でテストに臨んでしまう。だからすぐに忘れてしまう。
今回はそのあたりを鍛え直す必要がありました。順番はもちろんのこと、一字一句、てにをはの部分までチェックし、少しでも違えば心を鬼にして「不合格」にしました。したがって、不合格が頻発しました。悔しくて泣きだしてしまう子も出てきました。でもそれが生徒たちの目の色を変えることにつながりました。