守ることも、立派な戦略だ

2月に入り、もう1週間が経ちました。

 

埼玉県立高校入試まで残すところ17日となりました。受験生たちは追い込みの最中です。

 

過去問を解き、丸を付け、直しをする。そして自分の足りない所を問題集に戻って勉強する。それを粛々と繰り返す…と、なっていれば良いのですが、まだまだ的外れなことをしてしまう子もいて、それを見つけてはあれこれ言って修正しています。

攻めているけど…


中でも見ていて気になったのが、「守りの勉強」をしていない子がいることでした。

 

守りの勉強とは「できるようになったことを維持する勉強」のことです。例えば一度暗記したものを定期的に確認して、忘れないようにする。英語の日本語訳や古典の現代語訳など、一度授業等で行ったものを繰り返してみて、その中で出てきた単語や訳し方などが身に付いているか確認する。こういった、いわゆる復習です。これに対し、まだ手を付けていない問題を解いて新しい知識や技術を身に付けるのが攻めの勉強だと思っています。

守れていなかった…


入試に近づくほどこういった守りの勉強の割合が増えていき、直前になると完全にこれだけになるのが私の受験勉強のイメージなのですが、問題集を進めるほうに意識が行き過ぎていて、こういう守りの勉強を(特に暗記作業を)していない子が結構いたので、少し前に全員を集めて話をしました。

 

実際に一度暗記をさせたものを抜き打ちチェックしてみたのですが…できが悪かったです。ですから、これじゃあダメだよという話をして、そこからは暗記もやるようになった子が増えました。

できているものを、「より」確実に


受験生たちは自習で埼玉県立入試の過去問を解いていますが、その点数をチェックしています。その中で、守りの勉強ができていない生徒は理科や社会の点数が徐々に下がって来ているのが確認できます。いくら思考型問題が増えてきているとは言え、暗記なくしては得点は伸びません。

 

また、公立高校受験において、最難関校を目指す生徒以外は、難しい問題を解く必要はありません。他の受験生が解ける問題を自分も確実に解けること。失敗しないことが大切です。それには、守りをどれだけやってきたかがモノを言います。まだ時間はあるので、今までにやった暗記ものは全て復習していきましょう。