今日は夕方から風が強くなりました。ますます春めいてきましたね。
中高生の小テスト
新中学1年生の子が、中学の授業開始してから初めて中学英語の小テストを受けに来ました。
もくせい塾では、中学生の英語の授業で教科書の読みと訳、単語のテストを行っています。毎回の授業までに、動画で読み訳をチェックしてもらい、それを授業で披露してもらいます。数学も毎授業小テストを行うので、その準備を自習でしてもらっています。高校生にも、英単語など生徒一人一人に合わせて違うテストが課されています。授業は生徒の勉強してきたもののチェックが必ず入ります。
これを聞くと「毎回テストなんてちょっと厳し過ぎない?」と言われることもありますが、これには理由があります。
「勉強クライシス」
新中学1年生や新高校1年生など上の学校に進級した1年目は、学習内容のレベルアップについていけないという、勉強の「1年生クライシス」のようなものがあります。
小学校の時のカラーテストでは80点をほとんど切ったことがないのに、中学校の初めての定期テストで全体の真ん中よりも下の順位を取ってしまうなんてことがよくあります。
また、高校1年生でも高校受験までは割と順調で、志望校もある程度余裕を見て選んだはずなのに、高校が始まって課題テスト、定期テストと受けていくうちに「全く余裕があったわけではなかった」ことに気付くなんてのも「あるある」です。
中1での勉強クライシス
中1と高1のクライシスの原因には違いがあると思います。
中1でのクライシスは、小学校と中学校でのテストのあり方の違いが原因だと思っています。
小学校の時は習ったあとすぐにテストを行います。ですから忘れる前にテストを受けられるので、理解していれば、勉強しなくても80点くらいは取れるようになっています。しかし中学に上がると定期テストは3~4ヵ月に1回です。更に出題も習った問題そのままではないので、テスト前に十分復習をしていないとテストで80点は取れません。これを、「小学校時代は80点以上取れていたし、まあ真ん中よりは上にいけるでしょ。」と小学生の学習意識のままでいると、中学校のテストでいきなりの平均以下といった、クライシス状態に陥ることになります。
高1での勉強クライシス
一方、高1でのクライシスは、「高校には学力の近い生徒が集まってくる」ということと、「受験が終わった余韻を引きずったまま入学してしまう」ことが原因だと思っています。
高校受験で入学した学校には、学力の近い生徒が集まります。つまり、また全員スタートラインに立ったところから勉強が始まります。ですが長く厳しい受験が終わった余韻に浸ったまま高校に入学してしまうと、そのことに対する危機意識が働かない場合があります。
ですから他の生徒はすでに次のレースを走り出しているのに、ひとりだけ「みんな、同じ受験を乗り越えた仲間だよねぇ~、楽しも~!」なんてスタートラインでいつまでもポヤポヤしている生徒が取り残されることになります。
失敗を塾で経験しておく
中1クライシスでも高1クライシスでも、「前学校での意識」を捨てきれないことに問題があると思っています。ですから、それに陥らないようにするには、早く入学した学校の学習水準にスタイルを合わせることです。
中学生になったら、学校の定期テストよりも前に中学生の学習水準を身に付ける、高校生になったら高校入学前までに高校生の学習水準を身に付けることで、危機に陥ることなく第一歩を踏めると思います。
ですが、中学生や高校生の「水準」がどんなものかは自分ではなかなか分からないと思います。そこでもくせい塾では、普段の授業でテストなどを課し「これくらいできんとアカンよ。」と水準を示すことにしています。
今回英語の小テストを受けに来た新中1の子の結果は…残念ながら不合格でした。ですが、「中学生はこれくらい」という基準を先に知ることができました。中学で起こってしまうかも知れなかったクライシスを先に塾で経験することができたのは大きいです。こうして実際に経験しないと「英語の教科書は30回は繰り返し読まなきゃ」といくら言っても、その必要性を実感することはできないと思います。
成長していくためには、「たくさん失敗できる場」が必要だと思っています。もくせい塾がその役割を担いますので、安心してどんどん失敗してください。次はきっと合格できます。