数学の教材で、数研出版の「チャート式」を使っている高校生がいます。近隣の高校では教材として結構配布されているようですね。
全部やり切るとすごい力になる
私は問題集は「使い方」だと思っています。ですから特定の問題集をただ闇雲に「いいよ」ということはありません。しかし数研出版のチャート式は全範囲の問題がバランス良く掲載されており、解説の詳しさも十分です。また、問題の難易度が色ごとに分かれているのも分かりやすく、教科書の例題レベルから難関大学の入試問題レベルまで取りそろえられており、素直に「いいよ」と思っています。
ただし使い方には気を付けなくてはいけないと思っています。チャート式は全範囲網羅型の問題集なので、一気に全部あますことなくやることで総合的に力が備えることができます。長期休暇に前学期の範囲、それもレベルを絞った問題だけをやるよう指示を出す学校が多いと思いますが、新学期が始まるとその指示がとまってしまうことがほとんどです。そうすると生徒も、それだけをやって飛ばされた問題は見なくなってしまうので、それが結構「もったいないな」と感じます。一冊の中に納まっている問題のレベル帯はそれほど広くないので、せっかくなら全部解きたいところです。
自分のレベルに合う色を見つける
あと、自分のレベルに合った色からやるのが効果的ですが、いかんせん量が多いのでその判断を間違えてしまう生徒もたまに見かけます。特に生徒が自分で買う時に、「青チャート」が選ばれる傾向がある気がしますが、その子のレベルに合っていないこともしばしばです(^_^;) ただ、問題集の分量を考えると、「一冊で入試レベルまで引き上げたい」という思いがあることも否定できません。例えば数学ⅡBならば1日10題ずつ進めても、1周するのに2ヵ月半くらいはかかることを考慮する必要があります。
そう考えると、他の問題集を併用している学校では課題として「絞って出す」選択肢しかないのでしょうね。いっそのこと、チャート式と心中するつもりで取り組むのもアリだと思います。それだけの効果はあります。なんだか数研出版の回し者みたいな文章になってしまったのでこのへんで。