挿絵でしか見ないいのち

中3生たちと理科の食物連鎖の話をしているときに、ふと参考書で土中の生き物の挿絵を見せたら、そろって「キモイ」の大合唱でした。

生きもの


ミミズ、ムカデ、ハサミムシ、トビムシやダニ…みんな生きてるんだぞ、そんなこと言うなんてひどいじゃないか!

 

私が小学生だったとき、授業で「昆虫採集」がありました。牛乳パックの空き容器を虫かご代わりに持って、学校の近くの草むらに行きました。男の子だけじゃなく、女の子も率先していろいろな虫を捕まえていました。当時「昆虫博士」だった私は、女子の捕まえたダンゴムシやゴミムシなどのラインナップを横目に、「そんな駄虫を捕まえているようじゃまだまだだな」と、自分の捕まえたトノサマバッタを見てひとり悦に浸っていたものです。(アマガエルを捕まえた子には「負けた…」と思いました。)

 

今は草むらも探さないとありませんし、昆虫採集をしたことのない子も多いと思います。だから上のような反応になるのも仕方のないことなのでしょうね。教室にちょっと虫が入ってきただけで大騒ぎですし。理科を教えるものとしてはちょっぴり寂しいものです。

 

とは言え私も年を取ったせいでしょうか、実は虫に対する恐怖心は徐々に高まってきています。カマキリを道で見かけて捕まえようとしても、威嚇されるとちょっと怯みます。