中学校ではそうはいかない

これから中学に進学する小学生のお子さんがいらっしゃる親御さんへ、心臓を叩いて聞いておいて欲しいこと。

カラーテストの「まあまあ」は十分「悪い」


小学生と中学生の学力で気を付けなくてはいけないのは、「カラーテストの結果」の見方だ。小学校では単元ごとにカラーテストが実施されていると思う。ここで80点を取ってきたからといって、「まあまあだった」と思ってはいけない。80点は「注意すべき成績」なのだ。

 

中学に上がると、定期テストで80点だったならば、平均点も超えているし、良かったかなと言える。しかし小学校のカラーテストで80点は平均か、それより少し下回る成績だろう。中学校の定期テストとの違いを言うと、小学校のカラーテストは単元ごとに実施されるのが一番大きな違いだ。やったことを時間をあけずにテストするので、覚えていればできる。小学生の記憶力にそう違いはないからだ。反対にその中で20点分も落としているということは、授業の定着が不十分であると言える。授業を聞いていて分からないところがあったことを示し、それは学習内容に穴が開いてしまったということだ。

 

また単元ごとに行われるということは、その準備もさして必要は無い。何もしていなくてもある程度は頭に残った記憶で解けるような実施期間なのだ。これが中学に上がるとそうはいかない。3か月前の記憶を掘り起こす為に、定期テストの1ヵ月前から学校の教材を何周も繰り返してやっと平均点を超えられる。上位に入るには、さらにそれ以上、つまり日常的に勉強していなくてはならない。学力トプ層は、学習の習慣が当たり前についている子がひしめきあっている。

 

極端かも知れないが、カラーテストの点数で中学に上がった時の成績を予測することはできない。そのレベル、習ってから実施までの期間を考えると、全部満点くらいでないと安心できないからだ。だから小学校の時は「まあまあ」できているかなと思っていた子が、中学でテストを受けてみてビックリしてしまうなんてことが起こるのだ。したがって中学生になって上位層に入るには、小学生のうちはテストでは満点を目指すことと、そして中学に上がったときに役立つ能力(計算・読解力など)と学習習慣を身に付けておくことが必要になる。