数学は理屈で、それは文章ってことだ。
中学数学の証明問題
中2の子の数学は、図形の証明問題に突入している。
ところで、文章でも会話でも、「前から順に」情報は伝わる。文章は前に書かれた内容を踏まえて次の文が展開していく。当たり前のことだけれど、人は聞いたことしか理解できない。
だから証明問題でも、「上に書かれていない」内容は次で使うことができない。読み手に伝わらないからね。その理屈で証明問題を遡っていくと、その「源泉」は問題文に書かれていることになる。だから初学の生徒に証明の説明をする時は「結論」から書いて見せることがある。「結論を言うにはどんなことが書かれている必要があるか」とひとつずつ遡っていくことで、記述に苦手意識がある子でも理解しやすい。
三角形の合同・相似の証明は形式を押さえてしまえばある程度は書けるようになる。しかし、基本にひとつひねりが入っていたりすると途端に書けなくなる子は、この「論の流れ」がつかめていない。「証明はこの形式で書くんだよ」という教わり方をした子はそこに嵌ってしまうことがある。そしてその直後に習う二等辺三角形・正三角形の証明や平行四辺形の証明はもう手が出せなくなってしまう。
だから多少時間はかかっても、理屈をこねて、論を追えるように練習していくことが必要だ。