資料の活用

使えていない道具なんていらない。

プリントを配られた意味は


高校の英語リーディングの授業で、教科書訳のプリントが配られていることがある。教科書の本文を右側に載せ、左側に語句のブロックごとに日本語訳が載せてあったりするものだ。

 

これは桐原書店の「英語長文ハイパートレーニング」などにもある手法で、英文を速く読む「速読」の練習形式だ。学校の先生がいろいろな教材を研究して作られたのかなと思う。その努力には頭が下がるばかりだ。

 

しかしこれを使いこなせていない生徒もいる。訳をチョロチョロと確認するだけとか。これは先生が代わりに訳をしてくれて生徒を楽させるものではない。「訳が載っているから、授業を聞かなくても大丈夫だ」というものでは決してない。

 

学校の授業でも説明を受けていると思うが、この形式は「音読」ありきだ。本文と訳のをそれぞれ読む。そうして本文と訳を確認したら本文の方をブロックごとに訳文と同じように訳せるように音読で練習していく。そこで単語や文法・構文を身に付けつつ最後は「英文を読む速さと『同じ速さ』になるまで」訳の練習をしていく。そうすることで速読力が鍛えられる。

 

ここまでお膳立てしてくれたものに対して正しい使い方をしていないのは、スコップを担いだまま手で穴を掘っているようなものだ。スコップを使えスコップを。道具は正しく使ってこそ意味があるのだ。