無味乾燥にはなれないよ

人だからね。

間にあるものは


生徒にかけるのは「疑い」ではなく「期待」でありたい。

 

例えば、出した課題を繰り返しやってこない生徒。その子に対して「次もやってこないんだろうな」という疑いをついかけてしまうことがある。約束が繰り返し破られると、信頼することが怖くなる。本気じゃないことに腹が立つ。「こっちは必死にやっているのに、水を差すなよ」と思う。

 

そこでやって来ないことを繰り返した生徒にはもう課題を出すということをしなくなる。こちらの「やりなさい」が通らなかったということだ。いったんやり方を変えて、私の信頼が無くなってしまうのを防ぐ。保護者や生徒が講師を信頼してくれない場合も成績は上がらなくなるが、逆に講師が生徒を信頼しなくなっても成績は上がらなくなる。それは不幸な結末なので避けなくてはいけない。

 

ただ、「課題をやってないから成績が上がらないんです」という塾側の都合の良い理屈を捨てることになる。これは怖いことだ。しかし、疑いの目を向けたまま生徒と向き合うという苦痛は無くなる。こちらのほうがずっとマシだ。生徒を「諦め」なくて済む。

 

生徒にかけるのは疑いではなく期待でありたい。その為の一時撤退はあるけれど、間のコミュニケーションや指示は変えられる。そこを変えながらできることから次につなげていき、互いに信頼を深めていければいいなと思っている。