ポケットに常備しよう

肌身離さず。

服のポケット、使ってる?


「身に付けないといけない知識」は、実際に「身に付けて」みるといい。

 

一般的なのは「単語カード」だ。覚えるべき事柄を書いて、文字通り「肌身離さず」持ち歩く。電車を待っている間や、ちょっとした合間にパラパラとめくってみる。それだけでそこにある知識は身近になり、身に付きやすくなる。私はポケットサイズの単語帳を買ってテスト勉強のたびに更新して持ち歩いていたり、自分が分からなかった数学の問題の問題文と解答を紙に書き写し小さくたたんで持ち歩き、ちょこちょこ開いて見ていた。国語の文章題でも「なぜその答えになるのか」を考え続けるために、問題と解答の書かれた紙を用意して肌身離さず持ち歩くのも効果的だ。制服にはポケットが何か所かあるがそれを使わないのは勿体ない。そこに情報を書き込んだ紙を忍ばせておくだけだ。

 

身体的に近ければ近いほど知識は身に付きやすくなるので、実際に「身に付けて」しまおう。逆に身体から離れているものは身に付きにくくなる。だから「置き勉」で教科書を学校の机の中に置いてきてしまい、塾でいつも「教科書貸してください」と言ってくる子の学力の伸びは鈍い。

 

今はスマホの普及で、単語カードなどを自分の手で書かなくても事足りることも多くなったけれど、スマホのアプリには別の距離がある。それは、「そのアプリにたどり着くまでの」距離だ。スマホを持った時に、きちんとLineを避け、ソシャゲをかわし、youtubeをスルーし、tiktokを撒くことができる人ならば問題無いと思うが、そうでないならばスマホのお勉強アプリまでの距離は「遠い」。

 

そんな場合は時代に逆行しているかも知れないけれど紙の利用だ。紙の束は重いけれど、ノートサイズの10枚や20枚ならば重みは感じない。しかしそこに書かれた「身につけなければいけない知識」の価値は非常に重い。