甘くしちゃいけない

「こんなもんでしょ」を許しちゃダメだよね。

基準は下げない


単語テストでスペルミスをしたときに指導者は、

 

「ん~惜しい!」

 

なんて言ってはいけない。それは「惜しい」ではなく、「全然違う」なのだから。

 

私も人の子なので、つい生徒に甘くなりそうになってしまうのだが、甘やかしても生徒に得は一つもない。塾の確認テストで間違っているうちは、学校の定期テストや模試、入試でも必ず間違える。だから、練習できるところで「完璧」を目指させなくてはいけない。

 

私が中学生の時に通っていた塾の先生の暗唱テストは、ほんの少しでも言い淀んだり言い間違えたりしたらアウトだった(そしてビンタだった)。その基準でやってもらっていたから身に付いたという実感がある。

 

去年高校受験生を指導していて、ひとつ大間違いを犯した。生徒たちがあまりに小テストで合格できない時に、基準を下げようとしたのだ。一生懸命頑張っているのは分かる。だから少し基準を甘くしてあげようかな~と、つい生徒のためにならないことをしようとした。生徒たちは不満そうだった。甘くされることに抵抗してくれた。それを見て反省した。

 

今、授業中の小テストで同じ場所を2回連続不合格になり、足踏みしている生徒がいる。テストで不合格だと、明らかにトーンダウンして見ていてかわいそうになってしまう。一生懸命練習しているのは分かるのだ。でも基準は下げない。下げてしまえば甘えを許すことになる。甘えは学力向上を阻害する。