ひとつのことを考え続ける

修行みたいな勉強法。

次々に進めるのではなく


ひとつのことをずっと考え続けるのは難しい。

 

すぐに気が逸れてしまうし、答えの出ないことを考え続けるのは苦痛だ。考えが進むと、その過程を記憶しておくほうにも負担がかかる。とにかくひとつのことをずっと考え続けるのは脳が疲れる作業なのだ。

 

特に今は「分からなければ調べればいい」という風潮でそれができる環境も整っている。だから長考する機会というのは減っているかも知れない。

 

しかし、こと勉強において、この「考え続ける」というのは有効な勉強法でもある。例えば国語現代文の問題で、自分が間違えた問題の答えを見て、

 

「なぜその答えになるのか」

 

をずっと考え続けたりすると、ある時急に「腑に落ちる」瞬間がやってきたりする。すると国語の問題回答力がグッと伸びたりする。1問を考え続けることで脳がメリメリと音を立てて成長し、思考の幅が広がるのだ。数学の問題なども、解答解説を見て分からない問題を同じように考え続けることで、解答が理解できた瞬間がやってくる。その瞬間から、その問題はすでに「難問」ではなくなる。

 

こうして「考え続ける」勉強法というのは自分の力を底上げすることにつながる。苦しい禅問答のようだけれども、それで解を得た時、今までの自分の学力のステージが1つ上がっていることを実感するだろう。