噛んだら負け

音読にも狙いを込めて。

絶対に噛んではいけない


国語の授業では、生徒に音読をさせる。

 

音読のメニューは2つ。「速く読む」と「噛まずに読む」だ。

 

噛まずに読むとは、読み間違いをせずに読む練習のことで、これができるとケアレスミスが減る。

 

しかし噛まずに読むのは難しい。口で現状進んでいる部分を正しく発声しながら、目はその少し先を追って正しく内容を入れていく。そのどちらも誤ってはいけないとなると、慣れていない子は大変だ。右手で皿を回し、左手でコップに水を注ぐようなものだろうか。または自転車で白線の上を走ろうとする時の感覚に似ている。少しイントネーションが変になってしまうと、それが気になって次の文への対応が遅れ、もんどりうってズッコケる。内容を理解している時のほうがスラスラ読めるのだ。そのためには、より先を見ながら読み進めなくてはいけない。当然生徒の注意力や集中力がグッと上がる。これがミス撲滅には効果的だ。

 

何度も練習した文章でやるとそうでもないのだが、初見の文章でやらせようとすると、

 

「ちょ、ちょっと待ってください」

 

と、読めない漢字の読み方を聞こうとしてくる。普段からその意識で文章を読んでくれるといいんだけどね。