教えるを教わる

自分のクセを人のために役立てなきゃね。

視点を生徒に


学生時代から塾講師をしていた。

 

学生講師をしていた頃は、自分の教える技術が伸びることばかりに気が向いてしまい、まだまだ生徒を伸ばすことに意識を向けることができなかった。いわば「教えている自分が一番楽しい」状態だった。

 

だから夢中になってあれこれ試しているうちに、伸びる子は伸びるし、伸びない子は伸びないといった状態だった。それどころか自分の教えている子たちが伸びているのかどうかの検証もロクにできていなかった。杜撰だった。

 

だんだん年数を重ねて、後輩ができたり管理する側に回ったりして、「自分の教え方は合ってるのか?」と思うようになった。後輩や部下に教えるようになったのがキッカケだった。

 

後輩に「教え方」を教える時、

 

「こうするんだよ」

 

と自分の指導法を見せたり説明したりする。その時に、

 

「なんでこのやり方が正しいんだ?」

 

と思うようになったのだ。やり方が正しいかは、結果が出ているかどうかを見なくてはいけない。そこから生徒の成績が伸びているかどうか、やっと気にするようになった。

 

今も教えている時は夢中になる。でも「自分が一番楽しい」ではなくなった。時には「退屈だな」と感じることもある。しかしその分、生徒に最も効果的な方法を選んでいるといる確信は強まった。個人塾の塾長なのでクセが強いという自覚はある。でも独りよがりになってはいけない。