私も全科目を教えるようになったのは、大学生の時に塾長と2人だけの塾で働いていたからだ。
いやはや手厳しい
昔働いていた塾で、東大生の講師がこんなことを言っていた。
「文型の学生講師が『私文系だから』と言って理系科目の質問から逃げるのはダメだよな。理系の講師は文系科目の質問でも答えてるのにさ」
なるほど確かに、学生アルバイトの中には禁止されてはいても、自分が「文系大学に通っている」というのを生徒に公言してしまう方もいた。「だから数学の質問はしないでね」と。一応質問対応で困ったら私の所に持ってきてもらって、私が他の講師に振るか自分で答えることになっていた。このへんは組織力でカバーできた。
ここから言いたいことは、「だから文系大学生はダメなんだ」なんてことじゃなくて(文系講師でも技術力が高く素晴らしい人はたくさんいた)、「責任感の強さ」に関してだ。おそらくその東大生講師の方は責任感が強く、自分に対して厳しくいるのだろう。「だからこそ許せない」というところじゃないかな。質問を他の講師に振ることを「逃げ」というのはなかなかに手厳しい。が、その方の人を知ることができて、少し愉快だった。