国語の文章を、生徒に音読して聞かせる機会がある。
その時にひとつやっていることがあって、それは「考えながら読んでいることを見せる」ということだ。例えば小説文などは、登場人物の心情が分かるところに差し掛かったら、
「あ、ここでこの人はこういう風に思っただろうね」
とか、論説文で要旨を見つけたら、
「ここが筆者の言いたいことだよね」
とか言ってしまう。それが問題の答えになっていることもある。問題文を読むっていうのは、読みながらすでに問題を解きはじめていなくてはならないのだ。
そうやっていちいちつっかかりながら読むことで、ただ字面を追うだけでなく、出題者の意図を先読みし、問題を見た段階で答えが出ている状態にしていくことができる。