ベストよりもベターを選べ

勉強に手を付けるのが遅くなる子の中には、「完璧主義だな~」と感じる子もいる。きちんと情報が整理されて自分の中に入ってからじゃないと動き出せなくなってしまうタイプの子だ。そういう子は動き出しさえ早くすれば、目覚ましい成果が得られると思うのだけれど、そこがひとつの壁なんだよね。

 

私は勉強は「『ベスト』を目指しちゃいけない」と思っている。壁の隅からきちんとペンキを塗っていくようにしようとすると、その壁の広さに頓挫してしまう。それよりも「ベター」なくらいでちょうどいい。科目も好きなものから始めたらいいし、問題集はどこからやったっていい。自分を天才にするための壮大な計画表なんて邪魔なだけだ。0を1にすることが大切なのだ。壁ならパッと目につく部分から塗っていく。隅っこの塗り残しは重ね塗りをしていくうちに埋まる、くらいな気持ちで始めたほうが上手くいく。

 

完璧主義で「完璧になるまで『やらない』」となってはいけない。できる子はもうすでに歩き始めているのだから。