テストで悪い点を取ってしまったとき、生徒によってはそれを「申し訳なさそうに」見せてくる場合がある。
しかしそれは無用である。むしろこちらが「がっかりさせちゃったね」と申し訳なく思うこともある。だからそういう時は、「次は頑張ろう」という話をする。今までの自分から生まれ変わって今日から新しい人生を歩もう、と。「ハッピーバースデートゥーユー」と歌ってちょっと笑いも交えたりして。
そういう時、生徒はすでに自分を「打って」来ているので新たにダメ出しをしても仕方がない。こちらの狙いは「次に向けて発奮してもらうこと」なのだ。まずは次に目を向けさせたい。しかし今回の点数がなぜその点なのか、それを踏まえて反省と改善も促したい。塾講師は、テスト前の過ごし方である程度その生徒の結果が見えているものだからね。結果は今の行動を変えない限り変わらない。
そこで、元気づけた後は具体的に次に向けてやることを伝える。学習量が足りていない子は自習に来るよう促す。元気になってもらえるように話し、エネルギーを充填し、生徒の表情も変わって、さてとばかりに
「じゃあ、明日から頑張って自習に来よう!」
と言う。よし、これで話は完結だ。
しかし、
「明日からは家の用事があって来れません」
と返され、イスからガタタッと崩れ落ちそうになる。
ま、まあ、来週からがんばろうな。