テストに向けた勉強量・時間は、「指数関数的」になるものとずっと思っていた。
上の緑のグラフのように、テストが近づくにつれ、その不安から勉強量が伸びていく。それで直前期は自分のできる限界まで勉強に費やすものだ、と。自分自身はそうだったと思うし、今までに見て来た多くの子もこのタイプだった。
また、塾人になってから、青いグラフのようにほぼ勉強しないでテストに突入してしまう子もいることも知った。で、これはこれで理解できる。きっと勉強よりもやりたいことがあるんだよね、と。
しかし最近になって、新たなタイプが出現し私を惑わせている。赤いグラフのように、常に一定量の勉強をする生徒だ。このタイプの子は、普段からきちんと自習に来て勉強しているが、テスト直前になっても勉強量が増えることが無い。テスト前日でも同じペースで勉強し、同じ時間に帰宅しているのだ。「コツコツタイプ」なんだろうけれど、そのコツコツの徹底ぶりが半端ない。
普段からやっているので、テスト前に慌てなくて大丈夫なのかと思って見ていると、出て来た結果には納得いっていない様子。青いグラフの子よりは成績が良いけれど、緑の子には負けてしまう傾向がある。真面目な子が多いように感じる。勉強に対する意欲もある。「成績を上げたい」とも言う。でもその為にペースを変えることがない、ずっと一定。私の目にはとても不思議に映る。
私はこのタイプを「ホワイト企業型」と呼び注目することにした。仕事は9時5時、残業はしない。今の時代に合っていると言える。トップ層の子たちがしているような、勉強全振りのグラフに形は似ているので、もしかしたら化けるのかも知れないけれど、直前で踏ん張りがきく緑のタイプの要素もあったほうがいいのかなとも思う。