知識は無意識に使えるまで

指導の中で暗記・暗唱を含めている。

 

暗唱テストをするときは、一字一句間違えずに言えることを求める。それ自体を「思い出して」いるうちはまだまだ使える知識になっていない。何も考えずに、関連した情報を目にしたときにパッと出てくるようにしていなくてはいけない。

 

生徒が問題を解いていて、

 

「あ。今、見逃したな」

 

と感じることがよくある。一応問題は解けているのだけれど、教えた暗唱を元に解いているのか、ウンウン唸って解いているのか。それを見ている。そして知識があやふやだなと感じた子は、暗唱をやり直す。

 

暗唱がしっかり入っていない子は、ある程度以上のレベルに対応できなくなる。それ以下のところで自分のリソースを使い果たしてしまっているからだ。知識を正確に瞬時に出てくるようにしておくことで、自分のエネルギーを浪費しなくて済み、より高度な思考にエネルギーを割くことができるようになる。