入試で小論文を課す不思議

改めて考えてみると、「小論文」という入試科目は不思議だ。

 

大学の推薦入試など、結構な割合で採用されているのに、高校の授業科目には小論文はない。しいていうなら現代文かな。でも国語の指導は読むことに軸足が置かれていることが多くて、あまり書くことの指導はされない。たまに小論文模試を生徒に受けさせている学校もあるけれど、それに向けて何かやっているかというとそうでもない。

 

結局、小論文を使って受験をしようとすると塾などの外部機関で指導を受けるか、自分でなんとかしなくてはならない。今年は指定校推薦で小論文を使って大学に合格した塾生がいたが、学校の指導は(申し訳ないが)結構いい加減なものだった。決められた日に指導してくれないとかね。

 

割と小論文を使うとなってから指導を受けると、「考えを伝える」技術を習得する前に入試がきてしまうことも多い。ある程度国語力のある子でも3か月くらいは最低限ほしいかな、と思う。だから入試で使うかもとなったら見切り発車で始めるしかない。

 

「自分の考えは誰でも書けるもの」

 

というテイで進むのが小論文の不思議だ。そんなことないのにね。