新中学1年生の国語は、漢字の学習から始めている。
漢字の部首名や画数、熟語の構成などの復習問題から一緒に解いているけれど、忘れてしまっている子が多いね。忘れてしまっているというよりは、漢字に対する経験値の低さかも知れない。きっと小学校でもあまり時間が取れないところだったのだろう。
中学生になると漢字は定期テストにも出題されるので覚えていかねばならないのだが、これをただの「暗記モノ」として扱うと面白みがない。やはり部首や熟語の構成などを知ることによって、ひとつの文字に含まれる情報量の多さに触れ、その面白さに気付けるはずだ。
例えば今、自分で「オリジナルの漢字」を作ってみるとする。例えば「あなかんむり」に「機械」の「機」で「ドローン」とか。多くの人がいくつか意味のあるものを組み合わせたりして何かを表現しようとするのではないだろうか。「魚」に「弱い」で「鰯」のように、部首そのものにも意味があるし、それに更に説明が加わってできている漢字は多い。他にも自然物の形を文字にしたものや、何かを示す記号が文字になったものもある。
このように漢字の成り立ちには意味がある。今の人がやろうとするように、昔の人も漢字を作るときにその中に膨大な意味を込めた。そんな、たった一文字の中に詰まった情報を紐解こうとすると、漢字の学習はずっと楽しくなる。