授業中に課している小テストの準備をやってこない生徒がいる。理由を聞くと、
「やったけど間に合わなかった」
「眠くて勉強に取り組めなかった」
というようなことを言う。なるほど。
「無理をしない」
というのは、良いことに思えるかも知れない。が、それではまかり通らないことも多いことを知っておかなくてはいけない。例えば会社。複数の人と協力しあってひとつの仕事にあたるとき、自分の都合で全てが決まることはまずない。
「頑張ったんですけど、納期に間に合いませんでした」
では済まない。今は何でもハラスメントになっちゃうので、会社でも「やれよオラァ!」というふうに新入社員にやらすわけにもいかない。しかし、やらないことが許される世の中ではないよね。たぶんそこをはき違えている人はそれなりの評価を受けているはずだ。
今回は勉強の話なので、生徒がやらなくても全体の進捗に影響が出て他の誰かが困ることはない。困るのは自分自身だ。ここで無理をしないということを選択し続けることがどういう結末につながっているのか。無茶はダメだけど、無理すべき時はあるよねと思う。どう考えても決してできないことをやらせているわけではないし、準備する時間は十分にあるんだからさ。