「埼大くらいには行ってもらわないと」

塾生が大学の合同説明会に参加してきたようだ。早目に動いていろいろ情報を得ることはいいことだね。本人のモチベーションアップにもつながる。

 

昔働いていた塾の入塾面談であったことだけれど、

 

「ウチの子、埼大くらいには行ってもらわないと」

 

とおっしゃる高校生保護者の方が結構いた。埼大は埼玉大学のことね。

 

おそらく、埼大は国立大学の中で中堅レベルだということで「ウチは私立は金銭的に難しいので国立で。それでこのへんが最低ラインかな」と思われていたのだと思う。しかし塾講師から言わせてもらうと、

 

「埼大って、入るの結構難しいよ?」

 

なんだよね。まず今年の高校の大学合格件数(サンデー毎日)を眺めてみると、

 

埼玉大学合格者数ランキング(カッコ内は件数)

 

1.越谷北(33)

2.所沢北(29)

3.不動岡(28)

4.栄東(27)

5.蕨(25)

 

とまあ、どこも偏差値65前後の高校が名を連ねている。

 

また国公立大の合格件数は私立大と違って「のべ人数」ではない。一人何件も合格数を積み重ねることはないので、越谷北の生徒でいうと33名が埼玉大に合格していることになる。この偏差値帯の高校で、学年の10%くらいの子しか行けない大学ということなんだ。

 

なので埼大を「このくらいは行ってもらわないと」な大学と捉えていると、理想と現実のギャップに苦労する知れない。もちろん目標は高く持ったほうがいいのでどんどん上を目指してほしいのだけれども、過去10年にわたって我が子の学校から合格者が出ていない場合、それは「最低ライン」ではなく「目標」の位置付けだろう。

 

早目に動いて学校の情報を仕入れておけばそういうことを知るキッカケにもなるし、今の立ち位置からどのくらい努力しなくてはいけないか見えてくるのでおススメだ。