学生時代に何を学んだか

先日、母校の応援団を特集しているテレビ番組があり視聴した。歴史ある応援団唯一の3年生の引退までを追ったドキュメンタリーだ。

 

当時と変わらない部分に対しては懐かしさやノスタルジーも感じつつ、私の在籍していた頃との違いも楽しめた。もっとも私は不良高校生で母校への帰属意識は希薄だったので、自分が知らないだけで当時もそのような気風はあったのかも知れない。

 

見ていて思い出したことがある。番組の中で応援団長への印象を生徒たちにインタビューしているのだが、皆一様に「尊敬できるすごい奴」という答え方をしていた。これが番組製作側の恣意的な編集なのは重々承知として、ひとつのことに打ち込み、貫くことを「カッコいい」とする風土は当時からあったような気がする。

 

応援団なんてバンカラの最もたるイメージで、ともすれば時代遅れの「ダサい」ものだろう。しかし私は応援団や「愚直でも続けられる人」をカッコいいと思う。そしてそう言える目を高校時代に養えたのは良かったと思っている。カッコいいはひとつじゃない。そして見た目だけでなくその背景にあるものがカッコいいんだ、と。

 

こんな不良品だが、そういう多様性への意識を育めた母校には感謝している。