何かを身に付けるには、繰り返すことが一番です。生徒たちには、「反復の鬼」になってもらいたいと思い、私は日頃から「7回繰り返して」と伝えています。2回や3回ではまだまだ曖昧な部分が残ってしまいます。完璧に定着させるにはやっぱり、「7回」。

これは実際に自分が学生時代に体験したことなのですが、7回繰り返し行うと、新たに身に付けるべき「知識」ではなく、すでに知っている「常識」のようになります。2回目、3回目くらいはまだまだ分からないこともあるし苦しい「勉強」の範疇です。ですがこれが5回、6回と繰り返していくと、分からないところも無くなり、繰り返すこと自体が気持ちよくなっていきます。人はすでに知っている情報に触れることに心地よさを感じるそうです。ですから6回、7回と繰り返すことで、まるで一度解いたゲームを何度も繰り返す時のような、「すでに知っている感」と「無意識に操作できている感」に包まれます。

この、考えていないのに体が勝手に動く状態が、本当の「身についた」状態だと考えています。